出産

出産

受精卵は子宮内部に着床したばかりの頃はペンの先で描いた点よりも小さく、母体の血流を通して休みなく発育するためのエネルギーや栄養をもらいます。そして、この顕微鏡でしか確認できない生命が、約10ヶ月で3000グラム近い体重になるのです。

本来、母体は自分の中にある異物に対して、抗体という一種のタンパク質を産出して危険信号を発して、排除しようとします。しかし、自分の子宮内部に宿った命に対しては、母体はホルモンの作用と共同して免疫寛容という独自の働きをして、胎児を自分の体の一部として認めます。

そして着床した受精卵は、猛烈な細胞分裂を繰り返して成長し、父親と母親の遺伝情報をきちんと盛り込んだ一つの個体になるため、全力疾走します。

この時妊娠の維持には、必要充分な血流がある、安定した子宮である、免疫寛容が行われる、正常な遺伝情報が伝わる、という条件が必要であり、これらの条件を満たされないのが不育症なのです。

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