夫リンパ球免疫療法
夫リンパ球免疫療法とは、母体と胎児の互いの免疫的な協調関係の失調から起きる流産を、同じ免疫学的な方法で防ぐ治療法です。夫から採血した血液の中からリンパ球を分離し、これを一定の濃度に調整して妻側の皮内に接種します。そうすると、夫リンパ球に対して抗体ができた母体は、胎児を受けやすくなります。
夫リンパ球免疫療法は行う前に慎重な検査が必要です。まずカップルの染色体、自己抗体、ホルモン、感染症、子宮の形などについて、異常の有無を検査します。そしてそれらの全てに異常がなければ、次にいくつかの免疫検査を行い、母児間の免疫失調が不育症の原因であると確認されてから行われます。
そして、リンパ球が妻の体の中で異常に増殖しないように、リンパ球に放射線照射をしておき、細胞のもつ抗原のみ利用できる形にします。皮内投与するまではこれらのリンパ球を清潔に無菌的に取り扱い、皮内投与を2,3週おきに、3,4回行います。